油は太る?

そうお考えでしたら、ぜひこの記事を最後まで読んでみてください。

油をたくさん摂取すると太るというのは常識ですが、すべての油を必要以上に避ける必要はありません。油の種類はさまざまで、成分もまた多様です。

たとえば”からだ”の代謝を上げて脂肪細胞が増えるのを抑制するような、ダイエットに効果のある、「太らないための油」も存在します。

この機会にぜひ、避けるべき油と積極的に摂るべき油を知っておきましょう。

油は大きくわけて2種類

油の種類は大きく分けて2種類です。

  1. 飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん、Saturated fatty acid)の多い油
  2. 不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん、unsaturated fatty acid)の多い油

脂肪酸は脂質をつくっている成分です。

1、飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は動物性の脂に多く含まれます。バター、ラード、牛脂などが代表的です。これらの油の特徴は冷えると固体になることです。

焼きたてジューシーなハンバークやステーキを想像してください。

滴り落ちる美味しそうな肉汁は食欲をそそりますが、これを一晩放置して冷ましたら白い塊の脂ができますが、この脂は皮下脂肪になりやすく、コレステロールや中性脂肪を増やしてしまう……。

食べるのをほどほどにすべきなのはこの油です。

ついでながら言うと、有害物質は脂肪に蓄積しやすい性質があるので肉を食べる場合は赤身の部分を中心に食べるのが健康的にも良さそうです。

肉を食べるなら赤みの肉を中心にして、脂身はほどほどに。

2、不飽和脂肪酸

一般家庭でよく使われている油は不飽和脂肪酸に分類されます。紅花油、コーン油、ナタネ油、オリーブオイルが代表的です。

不飽和脂肪酸はトランス脂肪酸を除けばさらに3つに分類することができます。

  1. α-リノレン酸(オメガ3系)
  2. リノール酸(オメガ6系)
  3. オレイン酸(オメガ9系)

これらの違いは主に化学構造の違いです。

ついでながら言うと、人間を含む動物の体内にはリノール酸やα-リノレン酸を作る酵素が存在しないので、この2つの不飽和脂肪酸を必須脂肪酸として摂取しなければなりません。

※必須脂肪酸はα-リノレン酸、リノール酸の他に「EPA(エイコサペンタエン酸)」「DHA(ドコサヘキサエン酸)」などがあります。ちなみにオレイン酸は必須脂肪酸ではありません。

1、オメガ3系(n-3系)のα-リノレン酸

オメガ3系の油は、人間の体内で作ることのできない油で必須脂肪酸のひとつです。魚に含まれる脂と同じ種類で、動物性の脂と違い、冷温下でも液体の性質を保ちます。

このオメガ3系のα-リノレン酸を体内に取り込むと、その一部は血液をサラサラにする成分EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変化することから、生活習慣病の予防効果も期待されている健康に効果のある油です。

亜麻仁(アマニ)油、エゴマ油、紫蘇油、魚に含まれる脂として知られています。

2、オメガ6系(n-6系)のリノール酸

オメガ6系の油はリノール酸です。リノール酸は人間の体内で産生できない油で、栄養学で言うところの必須脂肪酸のひとつでもあります。

このリノール酸が不足すると、傷の治りが遅かったり、髪がパサついたり、抜け毛が増えたりといったことが起こります。普段わたしたちが料理に使うサラダ油の大半(紅花油やコーン油、ごま油など)がこちらに分類されます。

必須と言われるからには、たくさん摂りたくなるものですが取りすぎは肥満につながるのでNGです。

また、リノール酸の過剰摂取は、アレルギーを悪化させたり大腸癌などのリスクを高めるという報告もあります。

この油は、きわめて酸化しやすい性質があるので注意が必要です。と言うのも、酸化された油は悪玉コレステロールをさらに悪い「酸化コレステロール」に変えてしまうからです。

酸化コレステロールを多く摂取すると、全身の動脈にプラーク(血管の内膜で肥厚した部分)ができやすくなり、結果として心筋梗塞や脳梗塞を発症しやすくなります。

参考リンク酸化(劣化)コレステロールってなに?

3、オメガ9系(n-9系)のオレイン酸

オメガ9系の油は酸化しにくいという特徴がありますが、酸化しにくい理由は抗酸化成分が多く含まれているからです。

抗酸化成分は、活性酵素による細胞障害を抑制し、脂質や糖の代謝を促進します。わかりやすく言い換えると老化を防ぎ、ダイエットに効果があるってことですね。

オリーブオイルや菜種油(キャノーラ油)が代表的で、ナッツ類にも含まれている油です。

トランス脂肪酸について

トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸のひとつですが、自然界にほぼ存在しない油です。その多くは工業的に作られ、代表的なものにはパンにつけるマーガリンやお菓子に使われるショートニングがあります。

トランス脂肪酸はコーン油や大豆油、なたね油、パーム油などの植物性油を加工する過程で作られる副産物です。もとは液状の植物油を酸化しにくく扱いやすい固形の油にする過程(水素を付加して部分硬化油にする過程)で植物油の不飽和脂肪酸の一部がトランス脂肪酸に変化してしまうのです。

工業的に作られたトランス脂肪酸は一定量摂取するとLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ善玉コレステロールを減らします。

それだけではなく、冠動脈性心疾患による死亡、突然死、および糖尿病にかかるリスクや、メタボリックシンドロームと診断される内臓脂肪の蓄積(腹囲)・脂質異常(コレステロール、中性脂肪)、高血圧(血圧)、高血糖(空腹時血糖)の数値を高めます。

こういった人体への影響は過去に予想されていたものよりも、ずっと大きなものだったと言います。

参考リンクトランス脂肪酸

結論としては、トランス脂肪酸は食べてはいけない油。

フライやレトルト食品、クッキーやケーキ、スナック菓子、アイスクリーム、チョコレートなどの原材料表示の欄で「ショートニング」「加工油脂」「ファットスプレッド」といった表記がある場合、トランス脂肪酸が含まれている可能性が高いので、できるだけ避けたほうがよいです。

サラダ油ってなに?

サラダ油は通常キャノーラ油(菜種油)を指していうことが多いですが、実際には指定された9種の原材料で精製された食用油を指します。

サラダ油の原材料9種

  1. 菜種
    酸化、熱に強い。キャノーラ油はカナダ原産のキャノーラ種から搾ったもの。
  2. 大豆
    原材料が安価で最も一般的な原料の一つ。精製しても独特の匂いが残るため、他の油と混合することが多い。
  3. トウモロコシ
    加熱、酸化に強いので炒め物に適する。独特の香りがある。
  4. ひまわりの種
    淡泊な風味を持ち、多くの場合はドレッシングに使用される。
  5. ごま
    通常ごま油と呼ばれる食用油はごまを焙煎してから搾油したものである。サラダ油の場合は原材料を焙煎せずに搾油した上で精製しているので、ごま油の香味は無い。精製していない非焙煎の油は「太白油」とも呼ばれる。
  6. サフラワー(紅花)
    リノール酸、オレイン酸の含有量が多い。
  7. 綿実
    サラダ油の王様といわれ、高価。非常にまろやかな味わいがある。
  8. こめ(米糠)
    ビタミン類が豊富で優れた抗酸化作用を持つ。サラッとしている。
  9. ぶどう(グレープシード)

参考リンクサラダ油の原料となる植物

キャノーラ油について

キャノーラ油は、菜の花や菜種とも呼ばれるアブラナ科の植物「アブラナ(油菜)」の種子からとれる植物性の油です。

キャノーラ品種の油

キャノーラの語源はCanada Oil(カナダのオイル)。

もともと通常品種のアブラナからとれる油は、心臓障害を起こす原因となる不飽和脂肪酸のエルシン酸やグルコシノレートが多く含まれますが、この欠点をなくしたのがカナダで品種改良されたキャノーラ品種というわけ。

キャノーラ品種は有害なエルシン酸やグルコシノレートを含まない品種で、このアブラナから採油された油を「キャノーラ油」と呼びます。

キャノーラナタネ

ナタネもアブラナ科であり,古くから栽培されている通常品種から油を絞った残りの粕(油粕)には,グルコシノレートが存在する。油粕は蛋白質含量が高いために,家畜飼料として利用されている。しかし,グルコシノレートは人間や家畜にも有毒で,甲状腺ホルモンの合成阻害などの害作用を及ぼす。また,通常品種から絞ったナタネ油には不飽和脂肪酸のエルシン酸(エルカ酸とも呼称)が多く含まれ,多量に摂取すると心臓障害を起こしやすい。

このため,アメリカはナタネ油の食品利用を禁止している。カナダは,エルシン酸とグルコシノレートの双方が低い(ダブルロー double low)のナタネを遺伝子組換え技術を用いずに通常育種で育成した。このナタネをキャノーラ(カノーラ)(Canada oil の意味) と呼称している。カナダは,これに遺伝子組換え技術によって除草剤耐性遺伝子を組み込んだ品種を,ナタネの90%以上で使用して,キャノーラを生産している。

参考リンクNo.229 有機栽培によるグルコシノレートの増加と害虫個体群の変化

参考までにお伝えしておきます。

大手メーカーの日清オイリオ(ここだけに限りませんが…)の食用油で遺伝子組み換え作物(GMO作物)を使っていない油は、べに花油、こめ油、ごま油、オリーブオイル、グレープシードオイル、パーム油、ひまわり油です。

対して大豆、なたね、とうもろこし、綿実油は遺伝子組み換え不分別。

※不分別というのは、非遺伝子組換えのものと遺伝子組換えのものを、流通過程で分けていないという意味です。

要は、キャノーラ油は遺伝子組み換えされたアブラナから採油されている可能性が高いのです。

これはトンデモ情報でもなんでもなく、日清オイリオの公式サイトに普通に記載されている、誰にでも手に入る情報です。

あなたも実際に確認してみては?

参考リンク油に遺伝子組換え原材料を使用していますか?

キャノーラ油に不安を感じる方は、同じオメガ9系の油でもオリーブオイルを選んだほうがよいかもしれません。

ついでながら言うと、遺伝子組み換え作物(GMO作物)は生殖上の問題や免疫不全、その他たくさんの問題の原因と広く信じられていますが、実は、科学はまだこれらの健康問題にはっきりした関連があるかどうかについて結論を出せていません。

私自身は、遺伝子組み換え作物の摂取が安全だとは実証されていない以上、ハイリスクな食品だと考えています。

太らないための油は?

オメガ9系(n-9系)の油のなかでもオリーブオイルは抗酸化作用のあるポリフェノール(いわゆるファイトケミカル)などが豊富。体内で脂肪細胞が増加するのを防いでくれますよ。また、加熱による酸化も少ないので炒めものにも安心して使えます。

よりダイエット効果を狙うなら、新鮮なオリーブを圧搾してつくった「エクストラヴァージンオリーブオイル」を選んでください。品質の高いエクストラヴァージンオリーブオイルは”太らないための油”としておすすめです。

オリーブオイル

その他ではオメガ3系(n-3系)のアマニ油(フラックスオイル)やえごま油も、血液中の中性脂肪の増加を抑えて血圧を下げる効果があるので意識して摂るとよいでしょう。ただし加熱すると酸化してしまうため、炒めものには向きません。

不飽和脂肪酸はバランスが大切

不飽和脂肪酸は取り入れるバランスが重要。理想は必須脂肪酸のオメガ3系とオメガ6系がそれぞれ、「1:1~4」のバランスです。

必須脂肪酸のバランスはオメガ3系が「1」に対してオメガ6系は「1~4」が理想

必須脂肪酸は体内で産生されないので食べ物から摂る必要がありますが、そのうちのオメガ6系(n-6系)リノール酸は意識しなくとも普段の食生活で必要十分な量を摂ることができます。逆にオメガ3系は魚や限られた油からしか摂ることが難しいので不足しがち。

「そういえば普段の食生活は肉中心の食事が多くて、魚を食べることはあまりないかも…」

そんな方は要注意。オメガ6系のリノール酸が過剰で、脂肪酸のバランスが取れていないかもしれません。

リノール酸の取りすぎは酸化物質できやすくなるほか、肥満にもつながりますし、脳梗塞や心筋梗塞などの血管系の病気のリスクも高めます。

現代人の食生活は、リノール酸などのオメガ6系(n-6系)を多く摂り、アフファリノレン酸・EPA・DHAといったオメガ3系(n-3系)が足りない傾向にあるので、バランスを意識してオメガ3系を積極的に摂りましょう。

ただし、オメガ3系をたくさん摂るなら、そのぶんオメガ6系の脂肪酸を減らす努力をしないと、確実に油の過剰摂取につながるので注意してください。

結論としては、通常の調理用途にはオメガ6系よりもオメガ9系を。

サラダのドレッシングなど、加熱調理以外の用途にはオメガ3系を意識して摂るようにしましょう。

オメガ6系のリノール酸は摂取過多の傾向にあるので、脂肪酸のバランスをとるためには徹底的に減らす努力が必要です。

酵素ダイエットを始める女性

なかにはすでに手遅れ、あるいはそれに近い方、脂肪酸のバランスの崩れが深刻な方がいます。そういう方には3~7日間の酵素ダイエットでいったんすべてリセットすることをおすすめしています。

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